今回は「減築」というキーワードにまつわる話をしようと思います。
近年、新聞や建築界で「減築」というキーワードがよく出てきます。
インターネットで検索すると様々なメディアで取り上げられていますので
ご存知の方も多いはず。
僕がこのキーワードに深く関わったのは、1999年(当時大学院1年生)でした。
1999年5月、インターユニバーシティー・ワークショップという企画に参加したときのことです。
この企画はあるテーマに対して参加大学が提案をし討論をするという企画で、最終的には、彰国社の建築雑誌「建築文化2000年8月号」から毎月各大学の提案を紹介していただける機会を得たものです。
このワークショップの基幹テーマは「社会資本としての都市住宅構想」でした。
1999年、つまり世紀末に「社会資本」としての建築のありようを問う、
というテーマはとても新鮮で、そして21世紀に向けての建築業界の方向性
としても意味のある深いテーマであったことを覚えています。
当時、都市の建築はスクラップ&ビルドを繰り返し、供給過剰と思われるマンションや建売住宅が林立しながらも日本経済は低迷期を抜け出せずにいるという、
閉塞感漂う時代背景がありました。
就職活動も今のようの売り手市場ではなく完全に買い手市場。
そのような中で「社会資本としてのストックを再定義・再評価し、
その資本を再配分するシステム」という視点から「減築」というキーワードを
打ち出しました。
つづく
(このワークショップのダイジェストを見たいかたは、
彰国社の建築雑誌「建築文化2000年9月号」P131~ 第2回減築 をご覧になってみてください。)